スタッフブログ
難不着系塗膜で発生する剥離とは?
2025.05.13
スタッフブログ

✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
ご覧いただきありがとうございます。
弊社は愛知県岡崎市を拠点に、
外壁塗装、屋根塗装、雨漏り調査、防水工事、足場事業を中心に行っております。
皆様に安心、安全、“ホッと” を届ける会社プロタイムズ岡崎南店 株式会社HOTです😊
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
今日は、難しい言葉がたくさん出てきますが
写真などを使って分かりやすく説明し、お客様の “?” を解いていけたらいいなと思います😎
「塗膜」には、一般的な「塗膜」と「難付着系塗膜」の2つがあることをご存じでしょうか?難付着系塗膜と判断できずに、塗り替えの際の塗料選定を誤ると、塗膜が早期で剥離してしまう可能性があります。
今回の記事では、難付着系塗膜についてご紹介します。塗膜剥離を未然に防ぐためにぜひ、
お役立てください。
目次[非表示にする]
剥離した事例紹介・付着できない理由
剥離した事例紹介
難付着系塗膜は、耐候性が高くて長持ちをする塗膜ですが、一般的な下塗材(アクリル・エポキシなど)では付着性が悪く、塗装後に剥離する可能性があります。以下の写真は、難付着系塗膜に一般的な下塗材を塗装して剥離した事例です。

難付着系塗膜に一般的な下塗材が付着しづらい理由
難付着系塗膜のバインダーが関係しています。
難付着系塗膜には、一般的な塗膜と比べて無機質バインダー成分が多く含まれています。(以下:表1参照)この無機質バインダー成分にはセラミックやガラス質など様々あり、塗膜表面が緻密になり、耐久性が上がるため塗膜の汚染や劣化を低減することができます。その反面、塗り替え工事を行う場合、塗料が付着しづらく、一般的な塗料を塗装すると早期剥離に繋がる可能性があります。

一般的な塗膜と難付着系塗膜の違いとは?
一般的な塗膜と難付着系塗膜の違いを説明します。一般的な塗膜とは、アクリル・ウレタン・シリコンなどのバインダー(結合材)で配合されている塗膜を指し、難付着系塗膜は、フッ素系・無機系・光触媒などのバインダーで配合されている塗膜を指します。
以下イメージ図のように、一般的な塗膜は、有機質バインダーが多く含まれています。それに比べ、難付着系塗膜は有機質よりも無機質なバインダーが多く含まれています。(例:無機質バインダーにはセラミックやガラス質などが含まれている。)

付着しないメカニズム
一般的な塗膜は、有機質バインダーを多く含むため、一般的な下塗材で塗装しても付着に問題は起きません。

しかし、難付着系塗膜の場合、無機質バインダーを多く含むため、一般的な下塗材では付着できず、 剥離してしまいます。

難付着塗膜か確認する方法
難付着系塗膜と知らずに施工したことによる早期の剥離を未然に防ぐためにも、塗装可否判断基準をご紹介いたします。基本的に、下記選定方法の「3-1」で難付着系塗膜に当てはまった場合は下塗材の選定が必要です。情報が不足し判断できない場合は、「3-2」のパッチテストの方法を推奨いたします。
※難付着塗膜であるかどうかは、目視確認で見分けることは非常に困難であるため、以下の判断基準はあくまで目安となります。
①図面上でのハウスメーカー名・建材メーカー名・使用建材の確認
施主様が新築時の図面等を保管されているようでしたら、そちらをご確認ください。外壁材の情報が詳細に記入されていれば、どんな塗膜なのか把握できる場合があります。「ハウスメーカー名」・「建材メーカー名」・「外壁材の製品名称」などの情報を把握することで、建物の築年数や劣化症状、各種メーカーのホームページ情報等から、特殊な塗膜なのかを判断できる場合があります。
各種建材メーカーのホームページに「30年耐久」や「無機」「セラミック」「光」などの表記がある場合は、特殊な下塗材の選定が必要だと考えていいでしょう。
②上記で把握できなかった場合
建物の築年数や劣化症状より、特殊な塗膜の可能性があるけれども情報が得られない場合、実際の外壁材に下塗材を試し塗りする「パッチテスト」という簡易的な方法があります。パッチテストの方法はこちらの記事を参照してください。関連記事

下地と下塗材の付着状況を簡単に現場確認できる「パッチテスト」
現場で下地材や旧塗膜がわからない場合「どの下塗材を使用したらいいか分からない」「どのような下地処理を行ったらいいか分からない」など
難付着系塗膜に対応可能なアステックペイント塗料
当社で難付着系対応下塗材は、2製品あります。
弱溶剤難付着系対応2液下塗材:「エポプレミアムシーラープライマーJY」
水性難付着系対応2液下塗材 :「プレミアムSSシーラープライマー」

プレミアムSSシーラープライマーとは?難付着系塗膜にも塗り替
目次プレミアムSSシーラープライマー難付着系塗膜に一般的な下塗材が付着しづらい理由付着性のメカニズム仕様各種既存塗膜への付着性製品
続きを読む関連記事エポプレミアムシーラープライマーJYとは?難付着系塗膜に使用近年増加しているフッ素・光触媒・無機系塗膜は、難付着系塗膜とも呼ばれています。これらの塗膜は、塗り替え工事用の一般的な下塗材が付着続きを読む
いずれの塗料においても、無機質な塗膜に付着するために、A液に有機成分(赤矢印)を、B液に無機成分(青矢印)が含まれているため、それぞれのバインダーが既存塗膜に付着することで、高い付着性を発揮し、一般的な塗膜はもちろん難付着系塗膜にも付着することが可能となります。

まとめ
今回紹介した塗膜の剥離は、難付着系塗膜に対して一般的な下塗材で塗装を行ったため発生しています。
防止策としては、下地の確認を行い、塗装可能な下塗材を選定します。 確認方法としては、新築時の図面やカタログ、塗り替え履歴などの確認をお願いいたします。未然に塗膜の剥離を防ぐためにも、ぜひこの記事の知識を活かしていただければと思います。
塗装業における課題解決ならお任せください
株式会社 HOT では、塗装会社様の様々な課題解決の支援をしています。どんな内容でも構いません。まずは一度現状のお悩みや要望をお聞かせください。
お客様に寄り添い、納得のいくまで問題を解決、提案をさせていただきます😇